對魔忍 紅
LBK-10069
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東京の夜には二つの世界がある。 一つは、無辜の民が穏やかな日々をむさぼる表の世界。 一つは、マフィア・殺人者・違法難民・犯罪企業―― そして、奇怪な “魔” のモノが跋扈する裏の世界。 古より二つの世界に引かれていた境界線―― 人魔不乾渉というルールは、すでに形骸化した。 人は欲望のままに闇に墮ち、魔は光差す場所に勢力を伸ばす。 世界は混沌に沈み、正道は地に墮ちた。 しかし、それを許さない者もいる。 “対魔忍”―― それは、魔に対抗できる異形の力を秘め、果てなき戦いを続けてきた “忍の者”たちの末裔。 今もなお、闇に潛み戦いを続ける無雙の戦士たち。 時の政府は彼らを組織化し、魔を討つ刃とすることを目論んだ。 そうして招集された忍の中に、ひときわ異彩を放つ者がいた。 ふうま一族を束ねる “八將” の名を持つ対魔忍にして、その身の內に魔の血を宿す異形の存在・心願寺紅。 人でもなく、魔でもなく―― その矛盾は、紅を周囲から遠ざけていく。 自身の血に眠る魔を憎みながら、今日も政府の犬として孤獨な戦いに明け暮れる紅。 そんな彼女に目を付ける男がひとり。 男の名は、天堂數馬―― 地下都市・ヨミハラで強大な権勢を持つ殘虐非道の闇商人。 紅の中に眠る呪われた宿命を巡り、闇深き東京の夜に新たな陰謀がうごめき始める――